症例4 発作性心房細動 70代 女性

疾患名
発作性心房細動
患者様情報
70代 女性
主訴
数年前から年に2ー3回脈がドドドと早くなってしんどくなる。何回かほかの病院で検査を受けたが問題ないといわれている。ここ2‐3日毎日、夜間朝方に脈がおかしくなる。
経過
上記主訴で来院した新規患者。現在は通院歴や、定期内服薬はない。
来院時の心電図、胸部レントゲン、心エコーはすべて正常範囲内で異常はなかった。連日不整脈発作が出現しており、ホルター心電図(24時間心電図検査)を装着し、翌日診察を行った。ホルター心電図を解析すると、朝方6時ごろから90分間心房細動が出現しており、自然停止していた。
医師コメント
動機、脈不整を訴えて受診された患者様です。お話を聞いてみると、年に何度か発作があり、すぐに収まることが多いと。何度か他院で検査を受けたが、問題ないとの診断であったとのことでした(ホルター心電図検査も受けていました)。今症例では幸いにホルター心電図で発作をとらえることが出来、診断に至りましたが、発作が出なくて原因がわからないとうことも珍しくありません(今回の90分の発作時はHRが120bpm程度でしたが、本人はあまり症状がなかったようです。いつもはもっと頻脈の発作が短時間出現しているのかもしれません)。
現在は最長7日間ほど連続してレコードできる機種や、発作時に検出デバイスを胸にあてて計測するようなタイプのモノもあり、機械、デバイスの進歩に伴い、不整脈の検出の性能も以前に比べてあがってきています。
この症例は薬物療法から開始しましたが、脳梗塞のリスクも心配され、心房細動のアブレーション手術を希望されました。現在は他院でアブレーション後再発もなく元気に通院継続中です。