症例1 高血圧 40代 男性

疾患名
高血圧
患者様情報
40代 男性
主訴
検診で血圧が数年前から高いといわれている。両親が高血圧で内服中です。
経過
検診で高血圧を数年前から指摘されていたと来院。自覚症状はなかった。
来院時血圧は180/100mm尿検査尿検査ではタンパク:2+であった。心電図は正常範囲で有意なST変化はなかったが、胸部レントゲンで心胸郭比の拡大を認めた。
心エコー検査では健常同年代の男性に比べて左心室の壁肥厚を認めた。採血検査で二次性高血圧のスクリーニング検査を行い、1週間家庭血圧を計測したもらった後に再診
とした。結果二次性高血圧は否定的であったが、家庭160-180/100-110mmHgとコントロール不良であった。
医師コメント
数年来未治療の高血圧患者さんです。自覚症状は全くありませんでしたが、この程度の数値では症状がない方がほとんどです。白衣高血圧(医療機関に来ると緊張して血圧が上がる状態)の可能性もありますが、家庭血圧測定してもらっても、平均して血圧が160mmHg以上で推移していました。
来院時の採血結果では二次性高血圧(ホルモン異常などが原因で血圧が上がっている状態)は否定的であり、尿タンパク陽性、心筋肥厚と多臓器への影響も確認されており
血清のBNP(脳性利尿ペプチド)も髙値であったため、本態性高血圧と診断し、内服治療を開始しました。現在は内服下で血圧コントロールは良好です。