症例5 完全房室ブロック 80代 男性
疾患名
完全房室ブロック
患者様情報
80代 男性
主訴
たまに何もしていなくてもふらふらしたり、フーッと意識が遠のくようなことが半年前からある。高血圧で近所のクリニックに通院中だが心電図は問題ないといわれている。
経過
高血圧で近所の消化器内科に通院中、半年前からの眼前暗黒感の訴えがあり循環器内科の受診を指示された。
来院時心電図はHR:60台の1度房室ブロックで、降圧剤はカルシウム拮抗薬を内服中であった。胸部レントゲンで軽度の心胸郭比の拡大を認め、心エコー検査では左室壁運動は正常で、心不全は認めなかった。
1週間装着型のホルター心電図検査を行うと、計測期間中に複数回完全房室ブロックになっている時相が認められた。直ちに総合病院を救急受診し、入院となった。
カルシウム拮抗薬休薬後もモニター心電図で完全房室ブロックが認められるため、恒久的ペースメーカー植え込み術を行った。
医師コメント
他院通院中の高血圧患者さんです。ふらつきや眼前暗黒感の症状が半年前から出現し、かかりつけ医で心電図などを行いましたが、原因がわからず当院受診となりました。
当院でも施行した、心電図検査、心エコー検査、胸部レントゲン検査では問題ない範囲でしたが、ホルター心電図で完全房室ブロックが出現しており、症状とも相関があり原因が判明しました。同時に行った採血検査では心不全のバイオマーカーであるBNPが400台まで上昇していました。
カルシウム拮抗薬により薬剤性の房室ブロックを認めることもありますが、今症例は休薬後も間欠的に完全房室ブロックが出現しており、冠動脈造影検査、電気生理学的検査を行い、症状を伴う完全房室ブロックに対して恒久的ペースメーカーを植え込むことになりました。
最新のペースメーカーはMRI撮影対応型で現在も外来通院中です。